はじめに

Claude CodeやCursorをはじめとしたAIエージェントツールが当たり前になり、開発だけでなくプロジェクト管理のやり方もだいぶ変わってきましたよね。

もう皆さん当たり前のように、新しい使い方や高度な使い方をされていると思うのですが、意外とPM視点というか、プロジェクト管理における使い方については記事が多くなかったため、自分なりのやり方を整理してみます。

特に目新しいことはやっていないので、既にゴリゴリやられている方はスルーしてください。

前提: Gitリポジトリを「プロジェクト情報のデータベース」にする

まず前提として、Gitリポジトリを1つ作って、プロジェクトの情報を全部そこに集めます

やっている人も多いと思いますが、ソースコードに限らず、プロジェクトに関するあらゆる情報をリポジトリに入れます。

  • 議事録
  • TODO管理リスト
  • 要件定義・仕様書
  • プロジェクトの基本情報(期日、マイルストーン、成果物一覧)
  • 契約書の要点メモ
  • 顧客向け資料のドラフト

基本的に全部Markdownで書いて、全部Gitで管理する。こうしておくと、AIエージェントがリポジトリ全体を参照しながら作業してくれるので、横断的に情報を引っ張ってきてくれます。

で、Gitだけでは対応しきれないもの——タスク管理のUI、工数記録、日報登録とか——は外部ツールに出す。ここの橋渡しにMCPサーバーを使います。

全体像としてはこんな感じ。

                 会議音声・メモ


          ┌───────────────────────┐
          │  AI(Claude Code 等)  │
          └───────────┬───────────┘


┌─────────────────────────────────────────┐
│         Git リポジトリ(中央ハブ)         │
│                                         │
│  議事録    TODO リスト    要件定義・仕様書  │
│  契約情報  マイルストーン  顧客向け資料     │
└────────────────────┬────────────────────┘

                MCP サーバー


┌─────────────────────────────────────────┐
│              外部ツール                   │
│                                         │
│  タスク管理(devDash / Jira etc...)      │
│  工数記録・日報         Google Sheets     │
└────────────────────┬────────────────────┘


           チームメンバーが確認・更新

やっていること

1. MTGの文字起こし → AIで議事録を自動生成

会議が終わったら、文字起こしデータや要約を丸ごとぶち込んで、そこから精緻な議事録を作ってもらいます。

ここでのポイントは、ただ議事録を作るだけじゃなく、ネクストアクションや決定事項を漏れなく抽出させること。期日、内容、誰が詳しいか、相談先は誰か——そういった補足情報まで含めてTODO管理リストに格納するようにしています。

AIが生成するTODO管理リストのイメージはこんな感じ。

#タスク担当期限ステータス起票元チケットURL備考
1OAuth2.0の技術調査田中2026-03-28未着手3/24 定例MTGhttps://app.devdash.example/tasks/PJ-101セキュリティチームに要相談
2デザインレビュー用テンプレート作成佐藤2026-03-26未着手3/24 定例MTGhttps://app.devdash.example/tasks/PJ-102過去プロジェクトの流用可
3テスト環境の見積もり鈴木2026-03-31未着手3/24 定例MTGhttps://app.devdash.example/tasks/PJ-103インフラチーム山田さんが詳しい
4API設計書v2の作成田中2026-04-04対応中3/17 要件MTGhttps://app.devdash.example/tasks/PJ-087認証部分は#1の結果待ち
5テストケース一覧の更新佐藤2026-04-02未着手3/20 レビュー会https://app.devdash.example/tasks/PJ-095結合テスト分を追加

2. TODO管理リスト → MCPサーバー経由でタスク管理ツールに連携

上記のTODO管理リストをもとに、MCPサーバーを接続したタスク管理ツール(devDashやJiraなど)にデータを連携します。

私は自社で開発しているdevDashというツールのMCPサーバーを使っていますが、MCPサーバーが提供されているツールなら何でもOKです。

従来だと、議事録を作るのもしんどいし、そこからネクストアクションやタスクを漏れなく抽出して、管理シートやタスク管理ツールに転記して、それをメンバーや顧客に報告して、、、みたいな無限にかかっていた無駄な時間がほぼゼロになりました。

3. メンバーはタスク管理ツールのUIで確認・更新

チームメンバーは、もちろんGitリポジトリを直接見てもいいんですが、基本的には見やすいUIになっているタスク管理ツールの画面で確認してもらうのがいいかなと思っています。

期日や内容を確認して、ステータスの更新や実績登録をする。メンバーがGitやAIを直接触る必要はありません。PMとAIが裏側で情報を整理して、メンバーはフロントのツールUIだけ使えばいい、という役割分担です。

4. 要件・仕様・ドキュメント類もGitでAIと一緒に管理

もちろん、議事録だけじゃなく、要件定義や仕様書、設計ドキュメントもGitリポジトリで管理します。AIに下書きしてもらって、PMがレビュー・修正する流れ。バージョン管理されているので変更履歴も全部追える。

プロジェクトの基本情報——期日、マイルストーン、必要な成果物、契約書の内容——も全部同じリポジトリに入れます。情報が一箇所に集まっていると、AIが横断的に参照してくれるので初めての要件が多いプロジェクトでも、手遅れになる前に抜け漏れに気づけてとても楽です。

5. 顧客向け資料もできるだけテキストベースで

顧客向けに作る必要がある資料も、テキストベースで許されるものは極力Markdownで作成しています。

図やフローが必要ならdraw.io形式で作ればGitで管理できるし、表形式のデータが必要ならGoogle SheetsにMCP接続して作るなど、極力ClaudeCodeとだけ会話するようにしています。原則は 「Gitに入れられるものは入れる。入れられないものだけ外出しする」 です。

この運用で変わったこと

業務BeforeAfter
議事録作成手動で30〜60分AI下書き → 確認のみ(5分程度)
ネクストアクション記憶頼り・漏れがちAI自動抽出・期限担当者つき
タスク登録手動でツールに入力MCP経由で自動連携
情報の所在ツールごとに分散Gitリポジトリに一元化
引き継ぎ属人的・口頭ベースリポジトリを渡せば完了

個人的に一番よかったのは、ネクストアクションの漏れがほぼなくなったことかなと思います。細かい情報を拾うために脳のリソースやカロリーを消耗しなくて済むので、大事な要件の検討に時間を十分に当てたりすることができるようになりました。

あとは情報が蓄積されるのもかなり素晴らしいです。リポジトリにプロジェクトの全履歴が残るので、新しいメンバーが入ってきた際に、本当に重要な点だけ伝えればあとは説明が不要になりました。 地味にこういったところも時間を消耗するポイントだったので、効果が絶大すぎます。。

まとめ

改めてまとめると、やっていることはシンプルで:

  1. Gitリポジトリをプロジェクト情報のデータベースにする
  2. AIで議事録・ネクストアクション抽出、TODOリスト管理を自動化する
  3. MCPサーバーでタスク管理ツールと連携する
  4. メンバーはタスク管理ツールのUIだけ使えばいい

今の時代で言うと当たり前のことばかりなんですが、これをちゃんとやるだけで、情報の散在、アクションの漏れ、属人化、引き継ぎの難しさ——といった従来の「あるある」はだいたい解消されていると思います。 新しいものアレルギーなところが若干あり出遅れつつではあるのですが、もし同じようにまだうまくAIエージェントを使いこなせていない方がいらっしゃれば、参考にしてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。